青と月

青と月をこよなく愛する、のほほん書評ブログ

【書評】子供をクリエイティブに育てたければ藤原和博さんの『僕たちは14歳までに何を学んだか』から子育て論を学べ!

 

f:id:blue_mooon:20200126073646p:plain


 

藤原和博さんの『僕たちは14歳までに何を学んだか』ってどんな本なの?

子供を"上質な普通"ではなく、希少性の高いクリエイティブな人に育てるヒントが得られる教育本だよ。

 

 

 こんにちは、サラリーマンブロガーの青井(@blue_mooon_blog)です。

 今回は藤原和博さんの著書『僕たちは14歳までに何を学んだか』をレビューします。

 

 この本は題名のとおり、自ら時代を切り開いてきた4人のトップランナーたちが"子供のころに何をして、何を学んだか"をテーマにインタビュー形式で記された本です。

 著者自身の子供時代についても触れられているため、著者も含めると各々の家庭環境や子供時代は五者五様であり、それぞれの物語に読み入ってしまいました。

 子育て世代の親御さんたちに是非読んでもらいたい一冊です。

 

 

 

 

 1. 僕たちは14歳までに何を学んだかについて

 

 1-1. 僕たちは14歳までに何を学んだかとは

 

 『僕たちは14歳までに何を学んだか』は2019年に出版された本です。

 この本では、教育改革実践家を名乗る著者の藤原和博さんがインタビュアーとなって、時代を切り開く4人の革命家たちから子供時代の話を聞いています。

 

 4人の革命家たち 

 

キングコング西野亮廣さん

ホリエモンこと堀江貴文さん

・SHOW ROOMの前田裕二さん

・DMMの亀山敬司さん

 

 

 副題に「学校では教えてくれない新時代の必須スキル」とあるように、令和になった現代では昭和や平成の時代とはまた違った能力やスキルが必要になってきました。

 そこで4人の革命家たちとの対談から、子供時代にどんなふうに遊び、学び、育ったのかを聞き出し、 これからの世の中に本当に身につけるべきことを探ります。

 

 

 1-2. 著者 藤原和博さんについて

 

 藤原和博(ふじはらかずひろ)さんは自ら"教育改革実践家"を名乗る、異色の経歴をされた方です。

 

 東京大学 経済学部卒業

 → 日本リクルートセンター(現:リクルート)入社

 → 杉並区立和田中学校校長

 → 橋下徹大阪府知事 特別顧問

 → 佐賀県武雄市特別顧問

 → 奈良市立一条高校校長

 → 教育改革実践家として活躍

 

 藤原さんは東京大学を卒業後、ほとんどの同級生が大企業へ就職する中で、当時はまだ中小企業であったリクルート社へ就職し、営業マンをされていました。

 その後40代後半から教育界に転身し、教育委員会を経て、東京都における義務教育初の民間人校長に就任

 現在は教育界の「正解主義・前例主義・事なかれ主義」を改めるべく、教育改革実践家として講演や、著書の執筆などの活動をされています。

 

 主な著書は『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』など。

 

blue-mooon.hatenablog.com

 

 

 1-3. 僕たちは14歳までに何を学んだかの読書時間

 

 私は読書をするときにストップウォッチアプリを使って、正確に読書時間を記録しています。

 

 僕たちは14歳までに何を学んだかの読書時間は…

 2時間10分!

 

 206ページと比較的薄めの本でもありサクッと読めてしまいました。

 私が読んでいる本の中では平均的な時間です。

 

 

 

 

 2. 僕たちは14歳までに何を学んだかの評価

 

タメになる 
 構  成  
読みやすさ 
 価  格  
おすすめ度 

 

 2-1. タメになる ☆5.0

 著者も本書の中で「子育てには正解がない」と言っており、子育て世代の親にとっては子供に何を学ばせるか悩まれている方も多いでしょう。そのため著名人たちの経験からヒントを得られるだけでも、非常にタメになります。

 

 4人の共通点は、子供のころから無いものは自分で作るクリエイターであったということ。例えば、西野さんは兄弟が多く玩具を買ってもらえなかったので段ボールでオリジナルのレゴを作ったり、堀江さんはプログラミングを学んで自分でゲームを作っていたそうです。

 今のご時世はモノにあふれているので、親はつい子供にいろんなモノを買い与えがちになりますが、子供の創造性を育むには"無いものを創り出す創意工夫"を促すことが重要かもしれません。

 

 またインタビュー記事だけでなく「スマホは何歳からもつべきか」といった教育テーマについても著者の意見を解説されています。

 

 

 2-2. 構成 ☆3.0

 本書の中で少し気になったのは、「ホリエモンのページ少な!」と思ってしまったところ。以下が4名それぞれの掲載ページ数です。

 

 掲載ページ数 

 

・西野さん 34ページ

・堀江さん 14ページ

・前田さん 30ページ

・亀山さん 36ページ

 

 これを見ていただければわかるように、明らかに堀江さんのページが少なく、掲載ボリュームに偏りがあります。

 またインタビューよりも著者の解説に割いているページが多いため、もう少しインタビューに重点を置いた構成にしたほうが楽しめると感じました。

 

 

 2-3. 読みやすさ ☆5.0

 本書に限らず藤原さんは一貫して"読みやすい本"を執筆されています。

 難しい言葉をあえて使わず、教育者らしい文体はさすがと言えます。

 

 

 2-4. 価格 ☆5.0

 価格は税抜800円と文句なし!

 非常にお買い得な価格設定になっており大満足です。

 

 

 2-5. おすすめ度 ☆4.5

 「子供には好きなことをさせたい」、「得意なことをとことん伸ばしてやりたい」と思っている子育て世代の方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。

 この本を読むことで、あなたの子育て論が変わるかもしれません。

 

 

 3. 最後に

 

 この本を読んで、現在の日本の教育は"上質な普通を育てるシステム"になっていることに改めて気付かされました。

 自由に考えて行動をおこすよりも、学校の勉強は正解を導き出すことが重要視されています。他人と違う感性を持っていても、みんな同じ方向を向いていることが良いとされる文化があります。

 

 しかし、時代はとんでもない速さで変わっています。

 

 今まではお受験をして、いい学校を卒業して、大企業に就職することが人生の勝ち組とされてきましたが、今は大企業でもブラック企業と叫ばれたり、時代の流れに置いて行かれた企業は淘汰されている時代です。

 これからの時代を生き抜くには、子供の希少性を高めてあげることが重要です。

 私は子供が何かに没頭しているなら、それを応援してあげられる親になりたいと思います。この本を読んで子供の将来について、今一度真剣に向き合ってみてください。